Lodo/ロンドン PLAYA DEL ROCK『プラーヤ・デル・ロック』製造元:VICTOR品番 VICP-8008国内正規盤 全10曲ニッキー・シックス、ブラッキー・ローレス、イジー・ストラドリン、フレッド・コウリー等々、後に大成功するバンドのメンバーが在籍していたバンド、ロンドンはLAメタル黎明期にすでにその名前は知られていましたが、とうとう80年代メタルのビッグ・ウェイヴに乗りきれないまま消滅してしまいました。結成は78年、すでに派手なヴィジュアルとスリージーなサウンドを個性とし、グラム・メタルの基礎を作ったバンドでしたが、メジャー契約を得るまでには至らなかった様です。彼等がMOTLEY CRUEの敷いたレールにようやく乗れたのは85年、「NON-STOP ROCK」でデビューを果たしました。その後もアルバムを1枚リリースします。とうとうオリジナル・メンバーが一人もいなくなった90年、前作から4年ぶりのサード・アルバムとなったのが本作です。スリージーなRu0026R、あるいはパンキッシュなイメージも強かったバンドですが、ここではオープニングから正統派と言えるメロディアスなポップ・メタルを展開、唯一デビュー作から残っているヴォーカリスト、ナディール・ディ・プリーストのグイグイ引っ張る歌メロで一気に聴かせてくれます。低音ながらヴィンス・ニールやロン・キールにも通じるナスティな歌唱法はかなりこなれていて、バンド・サウンドも的確な盛り上げをしているため、ヘアメタル・コンピレーションでも聴いているかの様に飽きさせる事をしません。どこかで聴いた事があるようなリフやコーラスが目立つのもこの手のバンドのお家芸とも言え、多くの80’sメタル・ファンをニヤリとさせる事になると思います。完全なる時代錯誤と言うよりは、乗り遅れ組の最後の意地とでも表現できそうな本作、愚直とさえ思えますがモトリーやラット、シンデレラを愛し続けたきた人にとっては憎めないアルバムだと思えてなりません。ベイ・シティ・ローラーズのカヴァーや、ラスト・ナンバーのパワー・バラード、「BEEN AROUND BEFORE」のいろんな曲混ぜてみました的な安直さすら、皮肉抜きで素敵と言えてしまいます。1990年度リリース盤